コロナウイルスによる制限もだいぶ緩和され、全世界のほとんどで、何の不自由もなく旅行をすることがようやくできるようになりました。それにより様々な観光地で外国人旅行客の姿が目につくように。そこで最近、気になるのが……
ホテルの値段が高すぎる問題
ホテルマーケット調査会社STRのレポートによれば客室の平均単価は昨年2022年の3月に比べて60%から106%もの高い伸びを示しています。稼働率も20~30%程度上がっており、全国レベルでも売り上げは2倍以上、東京や京都に至っては3倍以上の売り上げ増になっていることがわかります。特に高級ホテルでは、高いサービスを維持するため、稼働率はなるべくあげたくない、という考えがあるでしょう。なぜなら、稼働率が80%で1泊7万円で宿泊料を設定するのなら、稼働率が60%であっても1泊10万円にした方が収入も多く、サービスも行き届くからです。これにより都内の特に上位ホテルでは、前年度に比べて2,3倍の宿泊料を設定するところも少なくなく、旅行者にとっては、辛い状況となっているワケなのです。
ホテル側にも大変な課題が
稼働率、平均宿泊単価ともに好調で2019年時の水準に戻ったとされるホテル旅館業界ですが、悩みも多くあります。
それは従業員の雇用について。長く続いたコロナ禍の影響で従業員の数を絞り込まなくてはならなかったホテル旅館業界。いざ景気が回復したからといって従業員を呼び戻そうにも、すでに他業種などに転職してしまっていて雇用がままならない現状があります。リネンの交換や客室清掃についても同様の傾向が見て取れ、外国人労働者も円安の影響もあり日本での労働に魅力を感じない人が増え、おもうようにいきません。
したがってホテル側も可動はもっと増やしたいが、サービスが行き届かず、泣く泣く顧客からの予約を絞ったり、キャンセルするような事例も少なくないようです。
海外旅行費の高騰、日本の現状について
国内のホテルか価格が爆上がりしている、なら海外はどうか?残念ながらネガティブな要素が多くあります。
出入国在留管理庁出入国管理統計によれば、23年1月から3月までの日本人出国者数は累計で167万人と前年同時期と比べると約8,7倍増加しています。しかしながら実際に海外旅行を予約すると、旅行費用の高騰ぶりに目を疑うことになるでしょう。大きな要因としては、円安や旅先での物価の高騰、世界的にエネルギーコストの値上がりで燃料費が高いなど様々。
海外旅行をやめて近場の温泉に行くという選択肢
こうして今まで海外に行っていた旅行客が海外に行くよりも国内の近場で済ませようという発想になり、円安で海外から観光客が多く訪れるのも相まって都内などのホテルで宿泊費が爆上がりしているというワケです。ただでさえ時間を有効に使うのが下手な日本人が、金銭的にも厳しくなり、海外に行けなくなってきているのが今の現状。将来的に、東京でのホテルステイと海外旅行が比較され、前者が優先される、そんな悲しいことは起こらないでほしい、そう願う今日、昼下がりで二日酔いに負けながら記事を執筆する私です。人生は冒険だ。マサラタウンから一生出ないなんて、そんなの勿体なさすぎますからね。