『青春18きっぷ』それはまさに18歳だったあの頃とにかく知らないどこかへ行きたかった少年の夢を大人になっても叶えてくれる特別なきっぷです。
このきっぷの条件はJRの普通列車なら1日あたり2410円で何処へでも乗り放題。これを使えば、お小遣いが少ない学生だけでなく社会人の方であっても格安で旅行に行くことが可能。
今回はこの青春18きっぷを使って九州一周に挑戦してきましたので、71枚の画像とともにご紹介します。
「久しぶりに旅に出たい」そう思ってるあなたに響く記事になれば幸いですので、有名どころの観光地やグルメ、乗り換えプランなどもご覧ください。
青春18きっぷ九州一周のルートについて
今回私が実際に利用した九州一周のルートになります。
このブログ「ホテルブログ宿泊記」はホテルの記事を中心的に書かせていただいているのですが、
別府にある高級ホテル『ANAインターコンチネンタル別府リゾート』に行きたいというのがこの旅を計画するきっかけです。
ですが普通に行ったのでは達成感がないと思い、福岡から逆時計回りで九州を周り、最終的には別府に着けばいいと考えました。
九州にて青春18きっぷをするのに注意すべき難関スポットは2つあります。
- 熊本ー鹿児島
- 宮崎ー大分
の2スポットです。
1. 熊本ー鹿児島間はJR線が通っていない区間があるため第3セクターである肥薩おれんじ鉄道を利用。
このおれんじ鉄道がとにかく最高であっという間の2時間42分。
2. 宮崎ー大分間は延岡〜佐伯の区間を抜ける普通列車が極端に少なく青春18きっぷ利用者の間では「宗太郎超え」と呼ばれ難所の一つとして有名です。
ここは潔く特急『にちりん6号』を使用。
この区間ではJR九州名物であるグリーン個室を使わせていただきました。
本来であれば全て青春18きっぷを使いたかったのですが、難関スポットに普通に挑もうとすると
11時間以上の移動や丸々1日の接続時間がかかるため第3セクターや特急を使い上手くかわすことが出来ました。
それでは九州一周の様子を時刻表とともにご紹介いたします。各、日にちの最後にその日使ったお金と内容も書いてますので参考にしてくださいね。
1日目 博多〜熊本 馬刺しを求めいざ出発
13:41 JR博多駅からJR鳥栖駅。鹿児島本線快速
記念すべく最初の区間、博多ー鳥栖、青春18きっぷ九州一周旅スタートです。
鹿児島本線区間快速30分の旅。博多から何駅かは座れませんでしたが、あっという間に無人に。
そうこうしているうちに着いてしまいました。もちろん降りる人は私たち以外誰もいません。
14:20 JR鳥栖駅からJR熊本駅。1日目の移動が終わり
続く列車は鹿児島本線八代行き1時間33分の旅です。まさかの2両で驚きというか興奮気味に乗車。
外の景色はこんな感じ。
時々見える川が綺麗すぎて都心部ではありえない透明度。おばあちゃんが麦わら帽子をかぶって農作物をされてる姿とか見てしまうと故郷に帰ってきたような、そんな気持ちになります。
そんなこんなであっという間に熊本についてしまいました。
15:53 熊本駅着。ANAクラウンプラザ熊本に宿泊
今回お世話になるホテルはANAクラウンプラザホテル。熊本駅から徒歩10分、路面電車で1駅の立地にあります。
路面電車というともう少しレトロなものを想像していましたが、予想以上に近代的というかヨーロッパに近いです。これに乗りたくて駅前ではなくわざわざ離れたホテルを予約しました。
お部屋はこんな感じ。
リバービューがたまらないです。
17:00 夕食は天草HERO鮨 牛深丸 熊本店で馬刺しとお寿司
夕食は前から食べたかった馬刺しとお寿司をいただくことに。馬刺しはもちろんのこと牛深のお刺身がこんなに美味しいなんて驚きました。
関東ではなかなか聞かないようなネタもあり、美味しさと楽しさが半分半分。スーパーで地酒やおつまみなどを買ってホテルに戻ります。あっという間の1日目が終了。
1日目の費用
- 青春18きっぷ 2410円
- ANAクラウンプラザ熊本 11200円
- 夕食 8911円 (2人分)
- 地酒とつまみ 3587円
2日目 熊本〜鹿児島中央 おれんじ鉄道で東シナ海の絶景を堪能
昨日宿泊したホテルに背を向け次の目的地へと向かいます。
11:33 JR熊本駅からJR八代駅。目指すは鹿児島
青春18きっぷ九州一周旅2日目、まずは八代駅で肥薩おれんじ鉄道に乗り換えます。
このように博多方面から鹿児島へJR在来線で向かう場合、八代ー川内間はどうしても
第3セクターである肥薩おれんじ鉄道に乗る必要があるのです。
というわけで八代駅に到着。乗り換えまで時間があるので昼食を。
12:15 八代駅でお刺身定食をいただくことに
乗り換えまで63分あるため昼食をこちら『小松』さんでいただきます。
老舗の雰囲気。地元の人でしょうか?多くのお客さんで賑わっていました。
注文したのはお刺身定食1300円。シマアジが絶品。
お腹を満たした後はいよいよ肥薩おれんじ鉄道の乗り場へ向かいます。
13:15 JR八代駅からJR川内駅。肥薩おれんじ鉄道に乗車
ついにこの旅行で一番楽しみだったおれんじ鉄道に乗車。八代ー川内間を2時間42分で走ります。
中にはトイレがあるので心配ありません。席は自由席なので右側(八代発)に座ると海を眺めることができます。
乗車券は2670円。青春18きっぷは使用不可。
不知火海を横に列車が進みます。時々見えるのが路線に実るみかんの木。釣りをしている人や貝殻で遊ぶ子供達。そして国見岳でしょうか?大きな山々。
何も考えずパシャりと撮りましたがこの景色。これが約3時間続きます。
仙台までは何駅か停車します。もちろん降りる人、乗ってくる人はごくわずか。無意識のうちに深呼吸をしている自分がいました。
車内には青春18きっぷは使えないとの表記が。親切ですね。そんなこんなであっという間に川内駅に到着。こんな絶景が見られる路線は人生で初めてでしたので感動というか、少年に戻ったかのような胸の高鳴りを感じられ、充実の2時間42分でした。肥薩おれんじ鉄道、是非、九州に行った際は乗車してみてくださいね。
15:59 JR川内駅からJR鹿児島中央駅。長い移動もようやく最後
川内ー鹿児島中央間、鹿児島本線54分の移動です。
熊本のホテルを出てから5時間近く経過しており疲労度も高くなってきました。少し仮眠をとっていると
ついに着きました。この時点で結構な達成感。
16:53 鹿児島中央駅に到着。レム鹿児島に宿泊
今回お世話になるのはレム鹿児島。鹿児島中央駅から市電で10分。「天文館通」下車1分の立地です。
お部屋はこんな感じ、寝れればいいやという気持ちで取ったもののやはり狭い。
シャワーブースのみですが機能的に配置されています。
18:00 夕食は鹿児島有名店 豚トロラーメン
夕食はこちら。鹿児島ラーメン豚トロ天文館本店でいただきくことに。こちらのお店、食べログで3.66の評価を獲得しておりかなりの人気店です。
半熟煮卵入り豚トロラーメン 1000円です。スープは思ったよりあっさり。麺は中太麺。
特筆すべきはチャーシューで口の中でとろけるほど柔らかく、まさに絶品でした。
鹿児島といったら芋焼酎ということでつまみも買いホテルへ戻り2日目が終了。
2日目の費用
- 青春18きっぷ 2410円
- おれんじ鉄道 2670円
- レム鹿児島 4400円
- 昼食 2600円 (2人分)
- 夕食 2000円 (2人分)
- 地酒とつまみ 2950円
3日目 鹿児島〜宮崎 まるでジャングル、険しい路線を大移動
12:00 桜島を見に少し観光
1時間くらい観光できる時間があったので桜島が見える公園へ。
いってみると、思ったよりずっと桜島の貫禄というか存在感が際立っていることに気づきました。鹿児島を象徴するシンボルだけに、これだけは外せない観光スポットですね。
12:40 レトロな市電に乗ってJR鹿児島駅へ移動
熊本の市電とは違いこちらは昔ながらの雰囲気。そうそうこういうのに乗りたかったんだ!
車内では数回にわたり鹿児島中央駅ではなく鹿児島駅に向かう市電だよ、みたいなアナウンスをしてくれていました。
鹿児島駅に着くと何台か停まっていたのでパシャり。
13:14 JR鹿児島駅からJR西都城駅。大雨の中を日豊本線で
青春18きっぷ九州一周旅2日目、鹿児島駅から日豊本線で、まずは西都城を目指します。
最初の数十分は座れませんでしたが、こればかりは仕方ないです。鹿児島中央駅から乗れば降車不要ですので、もしかしたら座れたかもしれませんね。
桜島にお別れをしながら乗っていると数分で土砂降りに。
外の景色はこんな山の中。大雨もあって雰囲気は最高。まるでジャングルの中を走る電車に乗っているかのような気持ちでした。
30分くらいで乗客が2ペアほどに。外は雨が降ったり止んだりで騒がしいのに、車内は静まり返ってます。
14:40 JR西都城からJR宮崎駅。いよいよ青春18きっぷ最後の乗車
西都城駅から宮崎駅への移動でいよいよ青春18きっぷでは最後の乗車となりました。
明日は人生初の「にちりん特急」に乗車します!
またしても山の中を走る日豊本線。1時間9分の移動。
あっという間に宮崎駅に到着。
ものすごく汚れていますね。険しい道であることを物語っています。
16:12 宮崎駅に到着。JR九州ホテルに宿泊
夕方に宮崎駅に到着。ヤシの木があって南国らしさがありますね。
今回お世話になるのはJR九州ホテル。宮崎駅から徒歩1分の立地です。
ダブルルーム32㎡のお部屋を予約しました。
お値段は13360円と多少張りますが、立地と広さを考えればお得なのではないでしょうか?
バスタブは広く洗い場付ですので旅の疲れをリフレッシュできます。
17:00 夕食は宮崎名物のチキン南蛮を
夕食はチキン南蛮定食1408円。アミュプラザ宮崎にある「お箸処北諸」で。
厚切りの鶏モモによく合うタルタルソース。
けど全く胃もたれする感じもなく、こんなに美味しいチキン南蛮は初めて食べました。
お腹が満たされたお後は恒例の地酒を買いつつホテルへ。
3日目の費用
- 青春18きっぷ 2410円
- JR九州ホテル 13360円
- 夕食 2808円 (2人分)
- 地酒とつまみ 3080円
4日目 宮崎〜大分 にちりん特急グリーン個室で目指すは別府温泉
JR九州ホテルにお別れを言いつつ、さぁ本日はこの度のメインでもある『にちりん特急6号』に乗って目的地
『ANAインターコンチネンタル&リゾート別府』を目指します。
8:10 JR宮崎駅からJR大分駅。にちりん6号グリーン個室乗車記
にちりん6号博多行きが到着。今回は人生で初めてグリーン個室を選択。料金は以下の通りです。
宮崎ー大分 にちりん特急グリーン個室の料金
- 乗車券+特急券 6120円(1人あたり)
- グリーン個室の料金 5040円
2人で17280円でした。
さぁ、いよいよ。
広すぎる。。。
足が伸ばせるなんてレベルじゃない。大分まで2時間58分の旅を楽しみます。
11:10 ソニック24号に乗り換えて、いざ別府
軽食を食べて少し仮眠をとっていたら、すぐ大分に着いてしまいました。全く疲れはありません。
さすがグリーン個室。
さぁ、大分から別府は在来線でもいけますが、今回はソニックに乗ってみました。別府まではわずか8分です。
12:00 ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパに到着
別府からバスを乗り継ぐこと35分、ついにやってきました『ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ』別府湾を見渡すことのできる高台に位置し山の中に佇むホテル。
開放的なクラブラウンジでチェックイン。
お部屋はプレミアムスイートに宿泊です。
15:00 インフィニティプールで別府の町並みを一望
まるで風景の一部に取り込まれたかのような一体感がありました。
18:00 夕食のカクテルタイムではシャンパンが飲み放題
クラブラウンジではおつまみのほかシャンパンを含む5種類のワインが飲み放題でした。
夕食の後は温泉に浸かって旅の疲れをリフレッシュ。別府の温泉とラグジュアリーホテルが見事に融合した最高のホテル。今夜は部屋で余ったお酒をいただきます。
4日目の費用
- 青春18きっぷ 2410円
- ANAインターコンチネンタル別府 112000円
- にちりん特急個室グリーン 17280円(2人分)
- 昼食 1400円
5日目 大分〜福岡 最終日、博多でラーメンを食べて長き旅が終了
9:00 レストランエレメンツで朝食、地元の食材やステーキを堪能
エレメンツというレストランで朝食を。
地元名物であるりゅうきゅう、団子汁や大分サーロインなどをいただきました。
部屋に戻って少しゆっくりしてから昨日のソニック70号で博多へ向かいます。
16:00 博多キャナルシティに到着。グランドハイアット福岡に宿泊
最終日はキャナルシティ内にあるホテル『グランドハイアット福岡』というホテルに宿泊します。
18:00 豚骨ラーメンを食べて全ての日程が終了
最後はとんこつラーメンをいただきます。鹿児島でもそうでしたが、九州はラーメンが美味しいですね。これにて全ての日程が終了になります。次の日は朝にANAで羽田に帰りました。
5日目の費用
- 青春18きっぷ 2410円
- グランドハイアット福岡 無料宿泊特典
- 夕食 2000円(2人分)
- 特急ソニック70号 3740円
- ANA FUK-HND 14990円
青春18きっぷ九州一周 まとめ
いかがだったでしょうか?
長距離の移動や乗り換えの難しさなど、大変なこともいくつかありましたが、少年の心を取り戻せるようなとてもワクワクする旅でした。青春18きっぷは時間と体力があれば大幅に節約ができるので今回のように、行きたい場所を巡るのも可能にしてくれます。
今、学生でこの記事を読んでくださっている方々へ
大人になって歳を重ねれば重ねるほど時間というものは確保するのが難しくなっていきます。あなたたちが、もし今少しでも暇をもてあそぶのだとしたら是非、旅に出てください。お金は今後大事かもしれないし、便利なものがたくさんあれば生活を豊かにしてくれるかもしれません。
けれど旅の思い出は一生の宝物になります。それが壊れることはないでしょう。あなたの心の中にあり続けます。
お金はなくなったらまた稼げばいいんですよ。厄介なのは時間と若さ、これは一度過ぎ去ってしまったらもう二度と帰ってはきません。だから旅をしてください。できるなら自分ですら想像もつかないような『ここではない、どこかへと』
この記事はみなさんの好奇心や旅の出たいと思う気持ちを少しでも駆り立てられればいいと思い書かせていただいた次第です。これからの、みなさんの旅が素晴らしいものになるように心から祈っております。最後までご愛読いただきまして本当にありがとうございました。